【感想】『非認知能力』(中山芳一)~伸ばすにはどうする?~

レビュー
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わたしは学力より「非認知能力」を優先して、子育てしていたんだ!

中山芳一さんの『非認知能力』を読んで、気づきました。

以前、「息子が学校をサボっている」とママ友から相談を受けました。

進級はできたけれど、親や学校にウソをついては、ちょくちょく休んでいたようです。

「お勉強はできる方だったけど、高校に入ったらすっかり下のほうになっちゃって。

うちの子おとなしいじゃない?自信なくしたからか、学校休みがちになっちゃって。

わたしもどうしていいかわからなくて。」

わが子と同級生だったので、高校受験前は志望校や模試の成績など、明らかにうちの子を小バカにしてるよなぁと思っていました。

わたし:「すごいね~、優秀だし安心だね~」

ママ友:「でも○○君(うちの子)はコミュ力がすごく高いじゃない!?リーダー格だし。うらやましいわぁ」

なんとなく、定型文のような上っ面な会話をしていたときもありました。

でもマウントを取られても、わたしは本当に気にしていませんでした。なぜなら

わたしは「非認知能力」を重視していた。
ママ友は「認知能力」を重視していた。

今やっと言語化できました。

わたしが子育てに重視してきたことは、勉強はできるに越したことはないが、やる気になればいつでもできる。

でもチャレンジして失敗をする、その経験は小さいうちからしておかないと、どんどんハードルが高くなる!

失敗を怖がってチャレンジしない子になることの方がリスクが高い気がしていたので、勉強がそこそこでも、リーダーになる経験や何かに挑戦する姿をほめて応援してきました。

高校生・大学生になった子どもたちを見て、それは正解だったなと自信をもって言えます。

今回は、『非認知能力』の本とわたしの経験から、どうすれば非認知能力が伸びるのかをお伝えします。

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非認知能力とは、数値化できない力

非認知能力は、その人の生き方に大きく影響し、仕事での成功や幸せな生き方を実現するには欠かせない力です。

具体的にはこのようなものがあります。

・意欲・向上心
・レジリエンス(回復力)
・自制心・忍耐力
・柔軟性・共感性・協調性
・自信・自尊感情
・コミュニケーション力

小学校の通知表でイメージすると、教科の成績は「認知能力」。

通知表の行動に関する評価(△・〇・◎)や、係りの仕事や特記事項欄が「非認知能力」かなと思います。

認知能力・非認知能力はともに伸ばす

認知能力・非認知能力を家の造りに見立てて考えるとこうなります。

土台=自己肯定感(ありのままの自分)
柱・筋交い=非認知能力
壁・扉・装飾=認知能力

言語能力などの認知能力がなければ、いいコミュニケーションも取れません。

しかし家の外観にあたる認知能力ばかり鍛えても、柱が弱ければ不安定になります。

偏らせずに伸ばしていく必要がありますが、わが子の経験から考えた場合。

小学生の勉強が普通レベルでできるなら、委員や「長」がつくポジション。

また班で誰が発表する?というときに名乗り出るなど、ちょっと勇気がいることにどんどんチャレンジするといいと思います。

その経験の中で、非認知能力があれもこれも必要になり、鍛えられていくからです。

この慣れによって、中学以降も臆することなく「長」がつくポジションを引き受けていました。

それは内申点という形で効果を発揮してくれましたよ。

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仕事ができる人・できない人の差

勉強はできるけれど、仕事ができない人。
勉強のできは普通だけれど、仕事ができる人。

2人の能力の差を分けるカギは非認知能力かもしれません。

本の中に書かれていたこのことばが、わたしに自信を与えてくれました

学生時代に困難や失敗を乗り越えてきた人は、社会に出てもピンチの場面で過去の経験が役に立ちます。

わが子たちの場合

わたしは「自分のことは自分でさせる」が子育て方針です。

そのためか、小学校時代は忘れ物などピンチの場面は多かったようです。

どうすれば先生に怒られないか、どうしても必要な教材はどう調達すればいいか?

頭フル回転で必死で乗り越えて、兄弟間では成功・失敗パターンをシェアしていましたね。

わが子たちが小学生時代に(特に忘れ物)体験から学んだ成功法は

ごまかさない、先生に早めに報告し謝罪と対策を伝える。

これはまさに、社会人として必要な能力だと思いました。

実際、これで先生に怒られないことが多かったようですね。

一例をあげると

「宿題プリントをやったけれど家に忘れてしまいました。休み時間にやって提出したいので、もう1枚いただけますか?」

このような場合、先生は「明日持ってくればいいわよ」だったり、プリントをくれた場合でも「別にそこまでいいのに真面目な子ね」と評価がむしろ上がることもありました。

一方で、先生に言われてもごまかしたり、人のせいにした人たちは、こっぴどく叱られていたそうです。

学校生活は社会の縮図です。

忘れ物はよくありませんが、その対応をみんなは見ています。

誰が信用できる人間か、子どもの頃から差はでき始めているのでしょう。

サボり気味のママ友のお子さんの場合

やはり親の愛が目先の評価に向いていて、本当に子どものためになるのか疑問でした。

偏差値より計画力!優秀な子が高校で挫折する原因は小学生時代にあり!

↑この記事にも書きましたが、夏休みの宿題(美術系)をママが張り切ってやってしまう

しかも入賞して喜んでしまうのです。

ウソを率先して教えていることになっていませんか?

わたしはむしろ、子どもの心を傷つけているんじゃないかと心配ですね。

テストも95点で叱ってしまうタイプ。

あと1問、凡ミスで落としたら言いたくなる気持ちもわかりますが、きっと80点代ならもっと叱られるのでしょう。

満点取らないと褒められないんでしょうか?

手も口もお金もかけすぎて育てた子どもは、唯一の「勉強ができる」という自己肯定感が下がった今、乗り越えるより逃げてしまっています。

社会に出て、仕事でミスをしたらきっとこの子は逃げてしまう気がします。

この親子には今、苦しくても乗り越える体験をしてほしいですね。

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価値観・信念が変わるほどの衝撃

非認知能力には「柔軟性」があります。

ママ友は、真面目で成績優秀で親の手をわずらわせない、自慢の子どもがまさか!

今までのじぶんの子育てを否定されたような衝撃で、とても苦しんでいます。

夫婦そろってお医者さまである、別なママ友も似ていました。

一人息子を医者に!と小1から塾へ通わせていました。

友達なんてムダな存在、と言い切り遊ばせませんでした。

都内の難関校を中学受験させていましたが、1月のすべり止め校に受かったら燃え尽きたようで都内は全滅。

結果、わが子よりもランクの低い学校へ進みました。

どちらのお子さんも一人っ子で、親の期待が大きすぎたのでしょうね。

この学力至上主義のような価値観を一旦手放すということが、彼女たちにとっての学びなのだろうなと思います。

わたしの場合子育てはともかく。
じぶんの「仕事に対してこうあるべき」というのがありました。

しかしそれは自己犠牲的な働き方だったため、体を壊して動けなくなりました。

本当にある日、体が動かずベッドから起き上がれなくなったのです。

そこまでダメージを受けてやっと!

自己犠牲は誰も幸せにならないのだと悟り、価値観が180度変わりました。

ママ友もわたしも、信念を持つのはいい。

しかしそこには柔軟性が必要であり、考え方を変えることはアップデートなんだと気づくことが大切なのだとわかりました。

大人が非認知能力を伸ばすには、価値観・信念を変えること

そのためには、じぶんを知ることから始めたらいいですよ。

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まとめ:これからの時代は「非認知能力」が必要

勉強はできるけれど、仕事ができない人。
勉強のできは普通だけれど、仕事ができる人。

2人の能力の差を分けるカギは非認知能力かもしれません。

本の中の、このフレーズが印象に残ったのは、じぶんの子育てのゴールが非認知能力を鍛えることだからだと気づきました。

20歳の段階で「コミュニケーション力」「問題解決能力」を身につけていることが目標でした。

このふたつを軸にしたのは、わたしが社会人経験の中で、大学名よりも必要な力だと感じたからです。

非認知能力が認知能力に影響を与えることは認められているものの、その反対。

つまり認知能力が非認知能力に影響を与えるかは、はっきりとわかっていません。と本には書いてあります。

感覚的にわたしもそう思っていました。

実際わが子はリーダーなどを経験し、じぶんに自信があるので勉強も自然と頑張りました。

しかしママ友のお子さんを見ると、認知能力が高くても非認知能力が向上している印象は話を聞いても感じません。

このことからも、どちらかだけ頑張ればいいわけではありませんが。

小さい頃ほど学力よりも非認知能力、つまり「人間力」をつけさせることに力を入れた方がいいと、わたしは思いました。

中山芳一さんの『非認知能力』は、イラスト多めで読みやすい本です。

気になる方はぜひ読んでみてくださいね。

以上、ゆいほがお伝えしました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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